定性的研究と定量的研究の架け橋となるQCA(Qualitative Comparative Analysis: 質的比較分析)に関する画期的な解説書である。
QCAという分析法の存在それ自体については、日本でも比較的早くから知られていた。しかし、実際の分析事例となるときわめて限られたものであった。特に、経営研究の場合には、その適用例は皆無に近かった。本書は、1980年代末に米国で開発されて以来、社会学や政治学をはじめ経済学、経営学などさまざまな分野で採用されてきたQCAの基本的な発想と適用法のポイントが的確かつ簡潔に紹介している。
経営研究における事例研究の中には、事後解釈ないし後知恵的なサクセス・ストーリー的解説にとどまる例が少なくない。本書で解説されているQCAの発想と技法は、そのような「規律に欠ける」事例分析の限界を明らかにし、また、ビジネス・ケーススタディに対して確かな論理性を与えていく上で非常に大きな意味を持っていると思われる。
(佐藤郁哉 一橋大学大学院商学研究科教授(執筆当時))
【詳細目次は書誌情報ページをご覧ください】
著者 |
田村 正紀 著 |
出版年月日 |
2015/09/16 |
ISBN |
9784561266648 |
判型・ページ数 |
A5・232ページ |
定価 |
本体2,700円+税 |
『経営事例の質的比較分析』, 推薦コメント
経営事例の質的比較分析 佐藤郁哉氏推薦コメント
定性的研究と定量的研究の架け橋となるQCA(Qualitative Comparative Analysis: 質的比較分析)に関する画期的な解説書である。
QCAという分析法の存在それ自体については、日本でも比較的早くから知られていた。しかし、実際の分析事例となるときわめて限られたものであった。特に、経営研究の場合には、その適用例は皆無に近かった。本書は、1980年代末に米国で開発されて以来、社会学や政治学をはじめ経済学、経営学などさまざまな分野で採用されてきたQCAの基本的な発想と適用法のポイントが的確かつ簡潔に紹介している。
経営研究における事例研究の中には、事後解釈ないし後知恵的なサクセス・ストーリー的解説にとどまる例が少なくない。本書で解説されているQCAの発想と技法は、そのような「規律に欠ける」事例分析の限界を明らかにし、また、ビジネス・ケーススタディに対して確かな論理性を与えていく上で非常に大きな意味を持っていると思われる。
(佐藤郁哉 一橋大学大学院商学研究科教授(執筆当時))
【詳細目次は書誌情報ページをご覧ください】