複雑で不透明な中国経済を、客観的な視点で分かりやすく説明する『チャイナ・エコノミー』の刊行が来月早々に迫っています。また、今後も中国経済・経営ものの出版が続くため、これまでの小社の中国経済・経営関連書籍と合わせて紹介する本サイトを立ち上げました。
中国経済は、わずか40年ほどの間に、日本のGDPの1/3にも満たないところから3倍に近いところまで成長を遂げ、日本に対してだけに限らず、国際的にさまざまな軋轢を生む一方で、インバウンド観光で日本に極めて多数の観光客を送り込み、あるいはさまざまな日本企業は生産拠点として進出するなど、多様な経済関係を持っており、さらに、キャッシュレス社会化、シェアリングエコノミーの進展等を通した先進的な技術の活用状況は世界のトップランナーを走っているように思われます。
一方で、国内には社会不安を引き起こしかねないとされるレベルの大きな格差があり、また大気汚染など環境の劣化が大きく進み、深刻な健康被害も出ている上、言論や政治活動の自由が制限されています。
これまで、曲がりなりにも先進国は民主主義・資本主義のセットでしたが、中華人民共和国はこのような体制で、目を見張るような経済成長や社会の発展を実現し続け、周辺に覇権を主張する超大国としてあり続けられるのでしょうか。
隣国である日本にとって、大きな影響を受けるから、また、どのように対応すべきか、というだけでなく、私たちの社会のあり方、あるいは現在の国際秩序に対し、Food For Thought を提供するように思われます。
このサイトの運営担当Tは、このような状況に一方ならぬ関心を持っており、雑誌や本なども可能な限り追いかけています。本サイトでは、単に小社の本を紹介するというだけでなく、さまざまな良書や良記事を紹介していければと思っています。
(写真は、2017年北京国際ブックフェア訪問時、おしゃれなモールの前で撮影)
2018年2月23日 株式会社白桃書房 担当T