ファミリービジネスは、日本企業の約97%を占めています。その意味では、日本経済の中心的役割を果たしていると言えるでしょう。他方、これまで日本のファミリービジネスに関する包括的かつ詳細な調査は行われてきませんでした。本書は、我が国で初めてのファミリービジネスに焦点を絞った白書として、日本の上場企業や未上場企業のファミリービジネスの特質と動向を詳細に明らかにしています。
 本書の特徴の第一は、ファミリービジネスの正確な定義を行い、その定義に基づいて理論的・実証的に分析が行われている点であり、内容は上場企業における比率、業績比較など多岐に及びます。第二の特徴は、近年におけるファミリービジネスの事業承継や経営革新など特徴的な実践事例が詳説されています。
 本書は、ファミリービジネスの当事者、専門家、金融機関担当者、企業アナリストなど幅広い読者に対して、基礎的なデータと知見を提供する一冊です。[執筆:落合康裕(日本経済大学准教授)]

(ファミリービジネス白書企画編集委員会編・後藤俊夫監修、同友館、定価4104円(税込))